「茶髪、されど茶髪 … 」


 街を歩いていて、茶髪(ちゃばつ)や金髪の人を見かけるのは普通になった。
すっかり市民権を得て定着したのかなと思っていたら、「そうでもないみたい…」という記事が目にとまって、アレコレ考えさせられた。

 ホームレスの男性を撲殺した中学生について、同級生の女の子は、「茶髪にして普段から何かと目立っていた。」と証言しているし、明石の歩道橋圧死事故では、本当は人命救助に活躍したにもかかわらず、はじめ、「茶髪の若者が原因だった」と、ぬれぎぬを着せられた。
人は外見で判断したらいけないと言うものの、茶髪に対する偏見が、根強くあることが露呈した…。

 確かに、「生活の乱れは服装の乱れから…。」とエスカレ−トしないうちに、規則を作ったり生活指導を強める学校の先生達の考えにも一理あると思う。しかし、規則で、髪の色を規制したら、「そんなん、個人の勝手や、自由やんけ。」と猛然と反撥する。
この論には勝てる
「何してもええんやったら弱肉強食の世界や。裁判所も警察もいらんのと違うか?」
「そやけど、人に迷惑かけへんかったらええんちゃうんか?」
「それもそやけど…。」と途端に旗色が悪くなる。

 「ところで、なんで髪の毛を染めたがるんやろ?」

「みんなしてるし、ナウイやんか。」
「かっこええやろ。」
「目立てるやんか。」
「変身願望って、みんな持ってるのとちがう?」


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 ウーン、いろんな理由があるみたい…。
『みんながしているから…』というのは、付和雷同、頼りない感じで、『自分の考えや判断はどないなってんねん。』とヘソ曲がりのオッチャンとしては一言いいたくなる。
『かっこええ』と言われても、確かにかっこええ人もいるけど、かえって品(ひん)が悪なって似合ってない人も結構いてるで。それに、小学生やのに、耳に穴あけてピアスをしたり、茶髪にしてるは、感心できないなあ。
『目立ちたい』のだったら、他にも色々あるやろ?スポーツとか得意なことで活躍したら、みんないっぺんに注目してくれるよ…!

「そやけど、髪の毛染めるのやったら、誰でもできるし、いつでもできるし、努力せんでもええし、簡単やろ?」
「そらまあ、そやけど…。」 

「あんまり心配したもんでもないで。××君なあ、高校卒業したとき、金髪にしたり派手に染め分けたりしてたけど、この前会ったら、背広にネクタイして黒い髪を七三に分けてたで。」
「そうかなあ?ハシカみたいに、一過性のもんで、そのうち落ち着くんやろか?」

「そやけど、日本人の良さとか、誇りとかは、いったいどないなるんやろ。」
「古い、古い。今は国境無き時代やで!」
「考えが古いんかなあ?」

 茶髪、されど茶髪 …。
ああでもない、こうでもないと考え始めたら、堂々めぐりして、朝まで眠れない …。

( 昼、テレビをつけて、こたつでぐーすか居眠りしてるけど … )


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